小さなクルマならではの、自分でも操れる感が大好きな私。
最近乗った『フィット』『ヤリス』はホント走りがいいし、昨年乗ったターボの『N-WGN』には安定感あるその走りに驚かされました。
そこで今回、改めてコンパクトな車両が多い「FIAT」の魅力を体感してみたくなり、“FIATラインナップ全車乗り”をすることにしました。
『500』『500 C』『500 X』『パンダ』とあるなかで、第1回はやっぱり『500(チンクエチェント)』。
2020年3月4日、FIATは新型『500』がEVになることを発表しました。…と同時に現行をそのまま併売することも。
現行の『500』は2007年に発売され、フルモデルチェンジしないまま約13年前。国産車なら3回くらいフルモデルチェンジしているほどの年数です。
なのに古いとか、新しいとかを感じさせない、普遍的なデザインであることがすごいと思います。
外観も内装も「マル」を多用。
かといって女の子っぽいというわけでもなく、男性が乗っても、シニア層が乗っても様になる『チンクエチェント』。
室内を見ても、ホントにおしゃれ。
「皆さんに好まれるようおしゃれに造りました」というより、「私たちのチンクエチェントとはこういうクルマです」という媚びを売ってない、造りたいものを造った感を抱かされます。
スピードメーターがノスタルジックでかわいいし、スイッチひとつ見ても素材やデザインがいちいちかわいくて味がある。
そしてチェック柄のシートは素材や生地、デザインがお見事で、「車内」というより「お部屋」のような空気に包まれています。
前席シートにあるノブで後席へ。前席と同じくチェック柄を採用。
大人が4人乗れるだけのスペースを確保していますが、正直大きな体格の方はちょっと厳しいかも。
でも国産車によくある「競合の●●●より何センチ広いです」とか、「リアシートは●●cmスライドします」のような土俵では競わない、買い手を選んでいる点も潔くていいですね(当然販売台数にも関わりますが)。
ちなみに荷室は、日常の買い物には不便がない程度の収容スペースです。
さて、続いてはもっとも気になる走り。
マニュアルモードはクルマとの一体感が超楽しい!
試乗車は1240ccエンジン採用の『1.2pop』。
最高出力は69ps、最大トルクは10.4kgm/rpmと、数値だけみると国産の軽ターボくらいです。
エンジンを掛けてショールームから発進する瞬間は、ステアリングフィールの軽さに頼りなさすら感じましたが、それは間違いでした。
走行中のステアリングはしっかり安定。ふわふわした遊びがありません。
約13年前から基本構造が変わらないので、現代の基準からするとボディ剛性とかいろいろ古さはあるんだろうけど、すべて「チンクエチェントの味」として受け取れてしまうのは贔屓しすぎでしょうか?
ウインカーとワイパースイッチの「カチッ」とした確かな感触も印象的でした。なによりもコンパクトなのでスイスイ運転しやすいです。
そして、やはり特徴的なのはデュアルロジックトランスミッション。
まずは「AUTO」でドライブしましたが、まるでマニュアル車のようなシフトアップを自動で行なってくれるんです
アクセルは踏みっぱなしなのに、勝手に2速→3速→4速と次々にシフトアップ。
そのギアチェンジの瞬間、感覚的には1秒ほどですが、マニュアル車でクラッチを踏んだときのような慣性走行状態になるので(加速状態から慣性状態になるため)、慣れないときは体が前方へつんのめってしまいます。
しかし慣れてくるとシフトアップの際、自分もアクセルペダルの右足を緩めると、クルマとシンクロした感じで楽しかったりします。
それに燃費重視なのか結構早めのシフトアップするので、こちらの気持ちものんびりドライブムードに。
また、赤信号などで停止する際、スピードダウンするとともにシフトダウン時の「カチ、カチ」という音が微かに聞こえてきて、そのメカニカル音が個人的には好きです。
続いてはマニュアルモードで走行しました。
自分の好みまでエンジン回転を引っ張れて、イッキに楽しさアップ!
デュアルロジックは普段3ペダルマニュアルに乗る自分にも慣れ親しんだ感覚。
一般的なAT車やCVT車のマニュアルモードよりも、エンジンパワーが路面に伝わるダイレクト感があるように思えます。
今回は試しませんでしたが、7インチタッチパネルモニター付Uconnectは、スマートフォンとの連携し、タッチパネルからスマートフォン内のマップや音楽、電話などの使用が可能。
また、安全面ではフロントデュアルエアバッグ、サイドエアバッグ、ウインドーエアバッグなど7つのエアバッグを標準装備しています。
今回、改めて『500』に触れて乗ってみて、日々の移動や毎日の生活をハッピーにしてれるような一台だと思いました。
さて残り3台。次はどれに乗ろうかな〜。
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