スーパーカールックなのに法人利用も狙う『プリウス』の懐の深さ|試乗記

4月上旬、新潟市に桜が咲く季節に試乗してきました。こちらは新潟市江南区のすご堀の桜並木

今回、新潟トヨペット 新潟本店さんから車両を借りて新型トヨタ『プリウス』に試乗してきました。

桜が写っていると、もはやかなり前の気がしますね。

一方、こちらは新潟市秋葉区のマイロード 桜の舞うみち

さて、5代目となった新型は、スポーツカールックなデザインに変わりました。

先代よりも低重心で、シンプルでありながら抑揚のあるボディ造形で、“感性に響くような美しさ”を表現しているそうです。

ハンマーヘッド(シュモクザメ)と呼ばれるフロントマスクがかっこいいですし、見慣れてくるとリアスタイルの方が気に入ってきたりして…。一瞬、リアフェンダーあたりが『スープラ』っぽく見えなくもないです。

室内は上質な造りで運転席のコックピット感が心地よいです

リア視界は『CR-X』のようなやや狭いものでしたが、苦になることはありません。むしろスポーツカーに乗っているな気分になって好きです。

感心したのが、ドライバーが運転に集中しやすいよう工夫されていることでした。

速度や各種情報が表示されるトップマウントメーターのシルエットが台形になっているのですが、運転中、左右の走行ラインといい具合に重なるんです。意識がその先の一点につながるというか…。

要は視界が落ち着き、安心感につながるとともに自然と運転に集中できますし、運転の楽しさにもつながります。

これはサーキット試乗や首都高のような曲がりくねった道が多い公道試乗では気づきにくいかもしれません。直線が多い新潟市内の街中や新潟バイパスなどを試乗して分かることかもしれませんね。

また、目線もそこそこ低くてドライブ好きにはGOOD。試乗中、前を走っていた営業車『ADバン』よりも明らかに低かったですもんね。

ときどきスポーティなスタイルなのに着座位置が高くて、意外に乗用車っぽくて少し残念…ということもあるけれど、これはいいです。

…てことは後席は狭いの?と心配しましたが、天井は低めだけど室内高は1130mmも確保されていました。実際に座ってみたけど狭さを感じることはなかったです。

今回は従来型比1.6倍となる196psの2.0ℓモデルを試乗しましたが、シリーズパラレル式の『プリウス』ならではの、EV走行を多用した静かで鋭い加速が印象的でした。

改良した第2世代TNGAプラットフォームを採用していますが、ステアリングを介してプラットフォーム性能の高さが感じられ、楽しくドライブできました。

エコ、ノーマル、スポーツ、そして好みに組み合わせできるカスタムと4つのドライブモードがありますが、爽快な加速とほどよい回生ブレーキのスポーツが楽しいです。

乗り心地は、スポーティなデザインから想像していたよりソフト。自動車評論家さんが褒めていたので、もっと硬めなのかなと思っていましたが、快適性重視の足回りだと思いました。ただし、試乗車はスタッドレスタイヤを履いていたのでそれも影響しているかもしれません。

また、車格や重量からして195mmという現代でいえばやや細めのタイヤ幅も影響してそうです。それもあってかWLTCモード燃費で従来型を上回る28.6km/ℓ(Zグレード・Gグレード/2WD)と良好です。

ただし、この乗り心地に関してはパンフレットを見て「そりゃそっか」と思いました。

実は『プリウス』には法人用のパンフレットもあります。法人利用ということはクルマに興味のない人も含めて、ある程度万人受けの乗り心地にしなくちゃいけないのでは?…と想像しました。そう理解すれば“硬くないけどスポーティ”な乗り心地にも納得。あくまで勝手な想像です。

そういえば『アクア』も社用車として使用されることが多いクルマ。…ということは、走りがウリの『カローラ』と『ヤリス』が兄弟的な関係であるように、『プリウス』と『アクア』も同じように兄弟的な関係性にあるのかなと思いました。

そう解釈すると法人利用も狙うのに、よくぞここまで攻めたデザインにしたものだと関心させれられました。

なお、最新の予防安全パッケージ「トヨタセーフティセンス」はもちろん標準装備。先進安全システムの検知対象を拡大するなど機能を追加しています。

今回は2.0ℓのハイブリッドでしたが、機会があればPHVにも試乗してみたいです。

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