ホンダ『ZR-V』は本格オフロードSUVでもシティ派SUVでもない、スポーツSUVだ!|試乗記

4月21日に発売されたホンダの新型SUV『ZR-V』。ずっと前から雑誌やWEBでも見てきましたけど、やっと正式に発売されました。

というわけで今回は、ホンダカーズ新潟中央松崎店さんから試乗車を借りてドライブしてきました。

サイズ的にはパッと見、『ヴェゼル』と同じくらい? と思いましたが若干違いました。『ZR-V』の方が少し大きかったです。

■ヴェゼル(過去の試乗記事はコチラ
全長×全幅×全高:4330mm×1790mm×1590mm
ホイールベール:2610mm

■ZR-V
全長×全幅×全高:4567mm×1839mm×1620mm
ホイールベール:2654mm

■CR-V(生産終了)
全長×全幅×全高:4605mm×1855mm×1680mm
ホイールベール:2660mm

フロントマスクには横長でシャープなヘッドライトを採用しており、上質さと凛々しさが漂います。なんだか眠たげな猫のように見えなくもないですよね。

今回、月刊にいがた6月号の誌面用に、新潟醤油(新潟市中央区入船町)さんのネコがお醤油を抱えているシャッターの前でシャッターを切りました。

室内は、左右に伸びやかに広がるインストルメントパネルを採用しています。細部にわたり機能的で緻密に仕上げられており、造形美のある上質な空間になっています。

エアコンの吹き出し口がプラットフォームを共有する『シビック』に似ていますね。

また、運転席と助手席の間に配置したハイデッキセンターコンソールにより、適度なパーソナル感も提供しています。一方、後席と荷室の広さも十分。スタイルだけでなく使い勝手もよいですね。

さて、『ZR-V』はハイブリットモデルとガソリンモデルを用意しています。

ハイブリッドモデルには『シビック e:HEV』同様、2.0ℓ直噴エンジンと2モーター内蔵電気式CVTの「スポーツe:HEV」をSUVとして初搭載。

ガソリンモデルには1.5ℓ直噴VTEC TURBOエンジン+CVTを採用。2.4ℓエンジンに匹敵するトルクによる力強い加速、そして高回転まで続く出力特性が自慢だそうです。

でもって今回の試乗車はハイブリッド車の『e:HEV Z』(4WD)。

運転を始めてすぐに感じたのが、ステアリング操作による車体の初期反応。ナーバスではないけれどスポーティです。べースが『シビック』だけあってスポーツカーのような反応の速さと爽快感がありました。

悪路を主戦場としてラクラクこなす本格SUVでも、乗用車的な運転感覚のシティ派SUVでもない、スポーツSUVという表現がしっくりくる感覚。引き締められた足でいえば『C-HR』の方が硬めでしたけど(←試乗したのはデビュー直後)、爽快度でいえば個人的には『ZR-V』の方だと思いました。

キュッと曲がっても車体の上下動が少なく、なおかつしなやかな乗り心地。まさに以前試乗した『シビック』のようで、それを重心の高いSUVで実現するなんてすごいと思いました。

極端にいえば目線が高くなった『シビック』と表現したくなるような走り。とくに時速80km付近でほどよくソフトに感じられて心地よかったです。

ちなみにSUVだけに視界は高そうに見えますが、試乗中に前を走っていた『ADバン』と大して変わりませんでした。

また、アクセルオフ時の回生ブレーキの強さを4段階で調節できるメタル製減速セレクターも装備しているので、シーンに合わせて減速具合をコントロールすることができます。以前、『フィットRS』の試乗記事でも書きましたが、これは好きです。

なお、安全運転支援システム「Honda SENSING」は最新機能を装備。

フロントワイドビューカメラは、約100度の有効水平画角を持つ広角カメラと高速画像処理チップにより、衝突軽減ブレーキなどにおける対象物の検知精度を高めました。

また、前後バンパーに設けられたソナーセンサーにより、近距離の外壁などを高い精度で検知し、踏み間違いによる誤発進の抑制や衝突の回避に貢献しています。

なお、荷物を置いてクルマから離れると自動で閉まる予約クローズ機能付きのパワーテールゲートは全タイプ装備していますし、今回試乗した『e:HEV Z』にはBOSEプレミアムサウンドシステムも装備しています。

美しいデザインとスポーティな走り。そして広さと使い勝手を両立する『ZR-V』。

「スポーツドライブが好きだけどアウトドアも趣味」「奥さんがSUVを希望しているけど、自分は『シビック』のようなマシンが好き」…そんな方は、ぜひ一度体感してみてはいかがでしょうか。

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