2列シート5人乗りの『リフター』をベースに、全長を355mm、ホイールベースを190mm拡大し、3列シート7人乗り仕様にした一台です。
釣りやキャンプ、車中泊などアウトドア好きの方々は気になる一台ではないでしょうか。
また、「国産ミニバンやSUVもいいけれど、たくさん走っているので他人とは違うクルマに乗りたい」という方も気になっているかもしれませんね。実際、国産ミニバンからの乗り換えるオーナーも多いそうです。
というわけで今回、プジョー新潟(新潟市中央区)さんから試乗車を借りてドライブしてきました。
▲プジョー新潟の加藤さんとライオンポーズ。Winkの「淋しい熱帯魚」ではありません
まずは外観。フォグランプ周辺のブラックパーツやブラックホイールアーチモール、サイドプロテクターなど力強さを強調。タフに使えそうな道具感が漂うエクステリアが印象的です。
プジョーではSUVのスタイルと走行性能を融合させたこのクルマを、MPV(マルチ・パーパス・ヴィークル)と表現しています。
ちなみに日本に導入されているのは『リフターロングGT』というグレードです。
国産車で競合車はなかなかなさそうですが、あえていえば三菱『デリカ』。あちらも国内では唯一無二感が強いクルマですね。
室内は運転席まわりの素材やデザインなど上質な雰囲気が感じられます。
プジョーならではの小径ステアリングや自然な運転姿勢、そして運転中の視線移動が少ないよう配されたインストルパネルなどは、プジョーの全モデルに共通する「i-Cockpit」設計思想によるもの。
運転席まわりは収納豊富で、天井にも収納スペースを用意。
こういう秘密の隠し場所みたいなスペースは魅力的ですよね。渋滞時用の簡易トイレなどいざというときしか使わない非常用品や、ヤングファミリーならオムツやお尻拭きなど、視覚的にラゲッジスペースに置きっぱなしにしたくないものを片付けておけますもんね。
2列目は3座の独立可倒式シートで、3列目は取り外し可能な2座の独立可倒式シートを採用。大人7人が快適にドライブできそうです。
個人的には2列目はもちろん、3列目の実用性が印象的でした。足元に結構ゆとりがあり、130mmも前後に移動できるシートは最後端までスライドした状態でも結構荷物が積めました。
また、取り外しも簡単なので用途に合わせていろいろ使えそうです。3列目シートを外したときは最大2,693ℓものラゲッジスペースが出現します。
さて、お楽しみのドライブです。ダイヤル式シフトの「D」の位置まで回して発進します。
ショールームを出発し、笹出線に出た直後から路面を掴むようなしっかり感がステアリングに伝わってきました。そしてプジョーならではの小径ステアリングがスポーティな気分にさせてくれます。
搭載される1.5ℓディーゼルターボエンジンは、わずか1750回転で最高トルクを発生。
ちなみにベースの『リフター』からの車重増はわずか50kgで抑えられており、力強さも十分。商用車的なユッサユッサ感は感じられません。
MTモードにすれば厚いトルクを利用し、サクサクシフトアップしてよりスポーティに楽しめます。
国産ミニバンが後席に乗る家族の快適性を重視した移動手段としたら、こちらはドライバーも積極的に楽しめるライフスタイルを楽しくするギアといった感じです。
ちなみに兄弟車のシトロエン『ベルランゴ』、フィアット『ドブロ』との装備の違いとして、アドバンスドグリップコントロールがあります。
雪道やぬかるみ、砂地など路面に応じてモード切り替えできるので、季節による路面変化が多い新潟にはありがたいと思います。
アクティブセーフティブレーキ(被害軽減ブレーキ)やアクティブクルーズコントロールをはじめ、安全ドライブをサポートするシステムも充実しています。
ディーゼルエンジン搭載で燃費も良く、レジャーやビジネスなどあらゆる用途に適応できるプジョー『リフターロング』。
フランス車ならではのおしゃれな存在感で、ライフスタイルを彩る相棒として活躍してくれそうです。気になる方はぜひ体感してみてください。