スズキ『スイフト』といえば軽量コンパクトで運転が楽しく、比較的手の届きやすい価格設定もあり、走り好きに人気の一台ですよね。
ただ、市場調査ではスポーティなイメージが強すぎるという声もあったようです。今回は、そのあたりにも対応したモデルチェンジといわれています。
というわけでスズキアリーナ新潟さんから試乗車をお借りして体感してきました。
変更点としてまず気づくのがフロントマスクの変更。斜めから見ると、ヘッドライトの形状やのっぺりした丸みなど、懐かしのフィアット『バルケッタ』を思い出しました。
ボディ全体にラウンドした動きを表現していて、外側へ張り出したフェンダーとの組み合わせが印象的。空力性能も優れていて先代より4.6%空気抵抗を低減させたそうです。
今回は胎内市にあるスピードパーク新潟さんで撮影してきましたが、やっぱり走りのステージが似合うクルマです。
鮮やかなブルーですが、これは新色のフロンティアブルーパールメタリック。そのほか合計13パターンのカラーラインナップが用意されています。
ボディカラーによってクルマの印象は変わりますし、女性ユーザーにとってはいろいろあるなかから選べるのはうれしいですよね。
一方、室内もコクピット感と日常の使いやすさを両立しています。スポーティだけどスポーツ過ぎない雰囲気。とくにクルマ好きじゃないドライバーさんも快適に過ごせる空間になっています。
インパネからドアパネルへつながるような造りの内装は、ドライバーとクルマの一体感を表現しているように思えました。9インチのディスプレイオーディオは見やすく、使いやすさも考慮されています。
さて、気になるドライブ。サイドサポートがしっかりとしたシートに座って出発。走り出した瞬間から感じたのは、新開発1.2ℓエンジンの力強さ。
発進時から低中速トルクにゆとりがあり、爽快で安定感ある走りが印象的。
今回のモデルチェンジではボディ剛性の強化、スタビライザーの仕様変更によるねじれ剛性の向上が図られそうです。そして低剛性ダンパーを採用し、リヤサスペンションのストローク量を増加させました。
それにより、ボディはガッシリしつつも、乗り心地はしなやかで快適性に優れています。まさに新型『スイフト』のターゲットを考えた設定です。
また、バッフル材追加やボディ結合部への減衰接着材塗布などにより、ロードノイズの低減や室内の静粛性が高められました。
この日はスタッドレスタイヤでのドライブでしたが、普通タイヤであればもっと静かでステアフィールも、より楽しかっただろう思います。
なお、日常運転をサポートする最新のスズキ セーフティ サポートを採用。後席の広さもサイズからすると十分ですし、荷室は開口部の地上高を低くするなど使い勝手も向上させました。
日頃の通勤や休日の遠出などオールマイティにこなせる新型『スイフト』。若者から年配層まで幅広い層に向けて開発されましたが、ファンにとっては今後の進化が楽しみでしょうね。