フルモデルチェンジしてスタイルが一新した新型プジョー『3008』に試乗しました。プジョー新潟さんからお借りしたのは『3008 GT HYBRID アルカンタラパッケージ』。
プジョーの次世代フラッグシップとして新開発のプラットフォームを採用しています。
クーペの美しさとSUVの力強さを融合したファストバックデザインを採用しており、実車を前にすると、内外装で細部にわたるこだわりに気づかされます。
プレスラインにこだわっていて、サイドウィンドゥモールが外観から見えないよう設計されている点や、フロントからリアへシームレスに伸びるサイドラインなど、空力を追求した芸術的なデザインといえます。まるでひとつの塊から削り出したかのようなボディ面に惹きつけられます。
ドアを開けて運転席に乗り込む際、まるでコクピットに身を沈めるような感覚で気分が高まります。機能性とデザイン性が高い次元で融合した、プジョーならではの空間です。
なかでも初採用された「プジョー パノラミック i-Cockpit」は、フルモデルチェンジの注目ポイントのひとつ。21インチの大型スクリーンは、運転席から見るとまるで空中に浮いているかのように見え、近未来的な雰囲気を醸し出します。
室内全体の造形はもちろん、エアコンの吹き出し口や各スイッチなど、細かなパーツひとつひとつにプジョーの美学が感じられました。さりげない間接照明も室内演出に効果的です。
なお、クーペスタイルのファストバックスタイルということもあり、後席は広々とはいえませんが、日常用途では十分なスペースが確保されています。
ボディサイズからするともっと広くていいかもしれませんが、ミニバンのような広さを求めるなら『リフター』という選択肢もあります。
さて、小径ステアリングを握り、いざ走り出すと、その走りの良さに驚かされました。1.2ℓターボエンジンを搭載したハイブリッドモデルですが、発進時から厚いトルクで車体を力強く引っ張り、爽快な走りを楽しませてくれます。
乗り心地はSUVらしさを持ちつつも、しなやかで路面との接地感もすぐれています。
さらに、ドライブモードを「スポーツ」に切り替えてパドルシフトを活用すれば、クルマとの一体感がぐっと増し、よりスポーティな走りを満喫できました。
新型プジョー『3008』は、デザインやコクピット空間の演出、そして走りと、すべてが進化したプジョーの新世代のフラッグシップモデルといえるでしょう。
7月に先行してハイブリッドモデルが登場しましたが、年内にはEVモデル『E-3008』の登場も予定されているので、そちらも楽しみです。