硬派で真面目! 『WRX S4』はスバルらしいがっちりセダン|試乗記

昨年末に発表されたスバル『WRX S4』。

今や国内では貴重な存在のスポーツセダンで、外観からは速いクルマのオーラをぷんぷん感じられます。

スバル独自のヘキサゴングリルと、立体的で彫の深い造形。生で見るとリアフェンダーの張り出しは、まるで鍛え抜かれたアスリートの太ももの筋肉のよう。

試乗車はトップグレードの『STI Sport R EX』。ディーラーオプションのチェリーレッドのフロント/サイド/リアアンダースポイラー、リアアンダーディフューザーなどを装着していて存在感がすごい。

スイカに塩をかけると甘味が引き立つじゃないけど、チェリーレッドのおかげでWRブルーのボディカラーが引き立って見えます。

そして室内を覗くと、まず目に入るのがボルドーカラーのシートとRECAROの文字。

栄華楼(えいかろう)は私の幼少時代の大好きなラーメン屋さんですが、レカロはクルマ好きおじさんの大好物。

肌触りのよいウルトラスエードの表皮やガッチリとしたサポートに、思わず「お前はオレを乗りこなせるのか?」と『S4』からプレッシャーを掛けられているような気がしました。ちなみにレカロシートはメーカーオプション装備です。

運転席に座って目につくのは11.6インチのセンターディスプレイ。ナビゲーションをはじめ、車両カスタマイズやテレビなどの機能を内蔵しています。

後席は膝回りを大幅に拡大するとともに、ベンチレーションやシートヒーターも装備。広さ的にはゆとりたっぷり。また、セダンですからトランクルームの容量も十分です。

高性能を内に秘めたセダン。思わずジェントルに走ってしまう

早速ショールームを出発してドライブへ。

2.4ℓ直噴ターボエンジンは低速から力強いトルクで、どんなシーンでもアクセルを踏み込んだ瞬間からグッと加速してくれました。レスポンスはリニアで、ミッションも反応が早くて素晴らしいです。

今のスバルのボクサーエンジンには、もうドコドコ音はないですが、よりハイパワーかつスムーズに回転するようになりました。

ちなみに数値的には先代より落ちていますが、全域でレスポンスが上がっていると評論家の皆さんからは好評価。正直そこんとこ、一般ドライバーの私には分かりません。

なにより街中をのんびり運転しているだけで、ボディ剛性の高さが感じられます。もうガッチリガッチリ!

日曜朝の番組風に言うなら、「WRX S4は、スバルグローブプラットフォーム×フルインナーフレーム構造、そして構造用接着剤の採用範囲を拡大して、ガッチリ!!」です。

公道を運転するレベルなら十分過ぎるほどがっちりマンデー。

多少、Gがかかるような走りをしてもスーッとクリアしちゃって、「全然余裕なんですけど」とクルマに笑われたような気分になりましたと同時にレカロシートがホールド性と快適性を高い次元で両立しているのも実感。

また、道中はドライブセレクトモードを変えながら楽しく運転できました。

エンジン特性やステアリングフィール、サスペンションなどを4種類のセッティングでセレクトでき、さらにお好み設定バージョンの「Individual」もあります。

とはいえ一人で運転してドライブを楽しみたいなら「Sport+」が楽しいです。疲れてのんびり走りたいときや、後部座席に奥さんや子どもたちなどを乗せる際は「Comfort」でないと不満が出るかもです。

もちろん安全性能の高さもスバルの自慢。

360度センシングを実現した『新世代アイサイト』を全車標準装備しているし、この『STI Sport R EX』は、高精度マップを活用した高度運転支援システム『アイサイトX』も装備。

『WRX S4』は動力性能と実用性、安全性など、とても高いレベルで実現している一台でした。

大人のスポーツカー的な走りが好みで、家族も乗ることが多いので安全装備が充実しているクルマがいい。そんな方にとってかなり良い選択かもしれません。

 

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