ホンダ『ヴェゼル』はマイナーチェンジでどう進化したか【試乗記】

変更点はHonda SENSINGの標準装備をはじめ主に4つ

今や大人気のコンパクトSUVジャンルだが、その火付け役的存在といえるのがホンダ『ヴェゼル』

2018年2月15日マイナーチェンジを発表、翌16日に発売開始ということで試乗に行ってきました。

車両をお借りしたのはホンダカーズ新潟中央近江店。試乗車はハイブリッドモデル(2WD)。

最初に書いておくと、主な変更点は以下の通りです。
●Honda SENSING(ホンダセンシング)の全車標準装備
●内外装の変更
●ハイブリッドモデルの加速フィールの向上
●4WDシステムの雪上でのコントロール性能の向上

そういえば『ヴェゼル』の試乗って何年ぶりだろ?と思いバックナンバーを調べてみたら、ほぼ4年前でした。

その間、2016年2月にも一部変更が行なわれ、そのときに「Honda SENSING」が設定されていました(標準装備ではなく)。


↑「月刊にいがた」2014年2月号より

外観は精悍さを増し、室内はより上質に

まずは外観の変更点からチェック。

フロントバンパーとグリルのデザインが変更され、インライン型のLEDヘッドライトを採用するなど、目つきが鋭く精悍さが増した感じがします。新型『シビック』っぽくもありますよね。


↑上が新型で、下が従来のデザイン。見比べると違いが分かりますね

ちなみに新しいボディカラーが3色増えて全8色になりました。

ここは変更点ではないですが、サイドから見ると後席のドアノブが一見ないようで、クーペのように感じられますね。過去に試乗したなかでは、トヨタ『C-HR』、スズキ『スイフトスポーツ』もそうですよね。


↑後席のドアノブ。なかには「あれ、ドアノブがないよ? どうやって開けるの?」って迷う人もいるかもね

さて室内へ…と思ってドアを開けたら「あら? こんなガッシリとしたドアだったっけ?」ってくらい重厚感がありました。上級セダンのように“バムッ!”っと閉まるドアです。

続いてシートに座ると、思っていたよりも着座位置と目線が高かったです。

『ヴェゼル』にはSUVのなかではロー&ワイドなイメージをもっていましたが、この視界の高さは運転操作に安心感と余裕をもたらすと思います。運転が苦手な女性には良いでしょうね。

ドライバーズシートは適度に包まれ感があり、ステアリング、エアコンスイッチ、シフトなど、カジュアルだけどポップすぎず、適度にレザーも用いており上質。

また、フロントシートの形状が見直されホールド性がアップ。ステッチを変更することで質感が高められました。

あと、試乗して気づいて小さなコトですが、『ヴェゼル』のドリンクホルダーって、飲み物の形状に合わせてこんな感じで使えるのね。


↑ホルダー脇のスイッチを押すと、ピン!とストッパーが出てくるんですね

今回の変更点では特に触れられていないですが、改めて後席や荷室を確認すると、ベースが『フィット』だけあって、さすがに広いです。

座ってみるとこんな感じでゆとり十分です。

ラゲッジは後席を倒さなくてもこんなに広々。

後席を倒せばさらに広く、ホンダの特許技術「センタータンクレイアウト」により、荷室高が83cm(ハイブリッド車・FF)とゆとりがあるので、長いものも高さがあるものも得意です。

ちなみにゲートの手前には、ちょっとした収納スペースもあります。私なら子供の縄跳びとか、いざというときの100円ショップの緊急用トイレ袋とか、軍手とか入れておくかなぁ…。

 

運転の楽しさを追求しつつ、安全性も向上

さて、お楽しみのドライブ。ステアリングを握るのはデビュー時の2013年12月以来だから、約4年振り。

搭載するエンジンは1.5ℓ直噴DOHC i-VTECと変わらずですが、ハイブリッドシステム「SPORT HYBRID i-DCD」にきめ細かなチューニングが施されたということです。

低〜中速の街中ドライブが中心でしたが車内は静かで快適。ノロノロ運転が多いシーンではEVとエンジンの切り替えも頻繁でしたが、振動も少なくスムーズ。

決して「おぉ〜! パワフルだぜ!」みたいな感覚はないけれど大人の走りだなぁ…なんて思いながらドライブしていたら、パーキングブレーキのレバーの前に「SPORT」モードのスイッチを発見。

そこでポチッと押してみると、あらま!メーターの照明がグリーンからレッドに。

と同時に、エンジンがさらに元気よく回り出しました。回転数が上がるとともにフィーリングと実際の加速も大きく向上。まるでフリクションが減ったかのような、爽快なドライブフィールです。

見た目(グリーン→レッドのメーター)と走りを変えるなんて、まるで仮面ライダシリーズによくある通常戦闘フォームに対する、さらに強い“なんとかフォーム”のよう。ヒーローモノ好き男性の心をくすぐる演出ですね。

仮面ライダーカブトが好きだった私は、「クロックアップ!」とつぶやきながらスイッチを押しました…。

もともと燃費が良いクルマだから(『HYBRID Honda SENSING(FF)』でリッター27.0km/JC08モード)、シーンに応じつつも積極的にSPORTモードにして走るのが楽しいですね。

また、加速の気持ち良さだけでなく、ブレーキペダルのフィーリングもスムーズで良いなぁと思っていたら、ブレーキペダルにリンク機構を新採用することで、踏み込み時のペダルの軌跡を最適化したそうです。

そのほか、先ほど「車内は静かで快適」と書きましたが、ボディに制振材を追加して静粛性を高めるなど改良が施されています。

なお、4WDモデルは「リアルタイムAWD」のトルク制御モデルが進化して、雪上での旋回や発進時の安定感が増したそうです。

そして今や、さまざまなホンダ車に標準化されてきている「Honda SENSING」。

これまではすべてのグレードで設定車を選べたのですが、今回のマイナーチェンジを機にガソリンモデル、ハイブリッドモデルの全車に「Honda SENSING」の8機能を標準装備しました。

スタイルよし、燃費よしに加えて、運転の楽しさと、事故回避機能やドライバーサポート支援機能など安全性も強化して、さらに魅力的な一台になっておりました。

ちなみに今回もサチモスを起用したテレビCMでした。クルマ同様、スタイリッシュでかっこよく仕上がってますね。

歌のタイトル「808」に合わせて、ナンバープレートも「808」になっているし、サチモスの「さ」も入って、「さ・808」ですからね。

by
Car&Life Niigataの編集長。兼、新潟の情報誌『月刊にいがた』の編集部員。広告営業をメインに、読者投稿誌面「ヤングハイスクール」やカーライフ誌面などを担当。編集部イチのクルマ好き。入社以来23年、どんなに歳を重ねようがあだ名は「ヤング」。「新潟版図柄入りナンバープレート検討委員会」の委員を務める。
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